強力メンバーがそろっても、必ず荒れる安田記念「波乱の法則」 (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by AFLO

 加えて、6歳という年齢に差し掛かり、GIIIレベルならまだしも、GIでの好走はさすがに難しい状況と見られている。今回の強力なメンバーとなれば、人気落ちは必至である。

 とはいえ、ここ3年も有力馬が集う中で、こうした実績馬が息を吹き返してきた。ロゴタイプも、マイル戦のGI馬であり、クラシックウイナーである。その底力とベテランの経験値を駆使して、大観衆を驚かせてもおかしくない。

 ところで、近3年のうち、やや異なったタイプの“穴馬”も1頭いる。2013年3着のダノンシャークだ。

 同馬は、安田記念から2走前のGIII京都金杯(京都・芝1600m)を快勝して初の重賞制覇を飾ると、前走のGIIマイラーズC(京都・芝1600m)でも、勝ち馬からコンマ1秒差の3着と好走。まさに充実期に突入しようとしていた。

 にもかかわらず、人気にならなかったのは、単純に「GIではかなわない」と見られたこと。そのうえ、今年と同じく海外GIを勝ったロードカナロアをはじめ、強豪メンバーがそろっていたからだろう。

 今年、このパターンの馬を探すと、ロサギガンティア(牡5歳)が似たタイプではあるが、同馬はある程度の人気が予想され、過去の大穴とは異なる。そこで挙げてみたいのが、ディサイファ(牡7歳)だ。

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