強力メンバーがそろっても、必ず荒れる安田記念「波乱の法則」 (3ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by AFLO

 2014年2着のグランプリボスは、マイルGIを2勝(朝日杯フューチュリティS、NHKマイルC)し、2着も2度あった馬。だが、2014年の安田記念のときは、前年の安田記念で10着と人気(2番人気)を裏切ったあと、パッとしない成績が続いていた。しかも、半年以上の休み明け。一気に人気を落とした。

 3着ショウナンマイティも、前年の安田記念では人気どおり2着と好走していながら、その後の3走は、6着、10着、5着と不振。6歳という年齢も相まって、10番人気の低評価にとどまった。

 2015年3着のクラレント(※今年も出走)は、重賞6勝の実績馬だが、GIでは力が足りず、安田記念の前は凡走を繰り返していた。ふた桁着順で大敗することも多く、年齢による陰りも囁かれていた。

 さて今年、これらに似た「実績はありながら、陰りが見え始める高齢馬(6歳以上)」はいるのか。候補になり得る馬が、1頭いる。

 ロゴタイプ(牡6歳)である。

2013年の皐月賞以来、勝ち星のないロゴタイプだが、軽視するのは禁物だ2013年の皐月賞以来、勝ち星のないロゴタイプだが、軽視するのは禁物だ ロゴタイプは、GI2勝馬(朝日杯FS、皐月賞)。実績は文句なし。しかし、2013年の皐月賞を勝って以来、実に3年以上勝ち星から遠ざかっている。

 もちろん、前走のGIIIダービー卿チャレンジトロフィー(4月3日/中山・芝1600m)で2着と好走するなど、その間に何度となく勝つチャンスはあったが、2走前のGII中山記念(2月28日/中山・芝1800m)ではGIレベルのメンバーの中で7着と惨敗。3走前のGIマイルCS(2015年11月22日/京都・芝1600m)でも9着と、一線級相手には厳しい戦いが続いている。

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