安田記念は香港帰りモーリス、ドバイ帰りリアルスティールの対決に注目
一方のリアルスティールは、ドバイターフで念願の初GIタイトルを手にし、次はいよいよ国内GI獲りに挑む。昨年はクラシック路線を2着→4着→2着と涙を飲んだが、ドバイで見せた距離適性と相手関係を考えれば、距離不適でも好走した能力は賞賛される。
ドバイから約2ヶ月ぶりのレースとなるが、昨年2月の共同通信杯も似たようなレース間隔で、のちの2冠馬ドゥラメンテを封じており、むしろ歓迎。帰国後はノーザンファームしがらきで入念に乗り込まれ、5月半ばに栗東トレセンに戻ってからも順調に調整が積まれている。2週前、1週前とレースでも騎乗する福永祐一を背に追い切られると、いよいよ本番に向けて臨戦モードへと移行したようだ。
リアルスティールにとってもうひとつの歓迎材料が、大回りワンターンのコース形状だろう。これまでにリアルスティールが勝った3勝は、阪神芝1800m、東京芝1800m、メイダン芝1800mといずれもコーナーが2回しかないコース。このタイプでは一度も取りこぼしがない。今回の舞台もそれらと同じもので、自身にとって初のマイル戦でも期待が不安を上回る。
ドバイターフを勝って安田記念という臨戦過程は一昨年のジャスタウェイと同じ。偉大なる先輩の足跡を継ぐことができるだろうか。
世界が注目する少数精鋭のマイル王決定戦の行方に注目だ。
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