マカヒキvsサトノダイヤモンド。2400mのダービーに向くのはどっち? (3ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki  村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

日本ダービーから逆算して、ローテを組んだサトノダイヤモンド日本ダービーから逆算して、ローテを組んだサトノダイヤモンド

 しかし、それ以来約2カ月ぶりとなった皐月賞では、直線で不利もあり、末脚の鋭さを欠いて2着マカヒキからさらに1馬身1/4差の3着に敗れた。きさらぎ賞から皐月賞に向かうローテーションは近年では結果が出ていないだけに、臨戦過程としては今回の日本ダービーの方が期待を持てる。重馬場と稍重馬場で勝利している経験もマカヒキにはないもの。脚質的にも、マカヒキより前につけるタイプで、スローペースになった場合は有利になりそうだ。

 母マルペンサはアルゼンチンの芝、ダートのGIを計3勝もした活躍馬。優秀な牝系だが、母の父オーペンは現役時代に仏GIモルニ賞(芝1200m)を勝ったスプリンターで、産駒もスピードタイプが多い。その父ルアーも米GI BCマイルを勝ったマイラー。ディープインパクト産駒は母がスピードタイプでも距離を問題にしない馬が多いが、2400mが大歓迎という馬ではないだろう。

 以上、日本ダービーでも有力視される2頭のディープインパクト産駒を比較してみた。血統的距離適性と皐月賞の走りではマカヒキ、脚質と臨戦過程、道悪経験ではサトノダイヤモンドと、一長一短あり甲乙つけがたいが、筆者がどちらかを選ぶとすればマカヒキだ。父ディープインパクト(2005年ダービー馬)や同じ父のキズナ(2013年ダービー馬)が見せたように、豪快な末脚に期待したい。

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