1強説に異議。「オークスで金星」の条件にピッタリはまる2頭を発見 (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 この年のオークスで1番人気となったのは、トライアル戦のフローラSを勝ったデニムアンドルビー。距離不安を囁かれていた桜花賞馬のアユサン、同2着のレッドオーヴァルを抑えて、かなり高い評価を受けていた。

 だが、レースを制したのは、桜花賞10着から挑んだメイショウマンボ。9番人気で快勝し、波乱の立役者となった。

 人気の「別路線組」より、実績の「桜花賞組」――そんな格言があるかどうかは別として、オークスではそうした傾向が強い。しかも、桜花賞で大敗を喫した馬がオークスで巻き返し台頭することは、過去にも何度となくあった。2013年は、その典型的な例。そこで、「別路線組」の人気が高まりそうな今年、メイショウマンボに似たタイプの馬も探してみたい。

 メイショウマンボは、阪神JF、桜花賞というGIでは、ともに10着と惨敗していたが、それぞれ“明確な敗因”があった。阪神JFは、キャリア2戦目。しかも新馬勝ちから中1週で臨んだもの。さすがに無謀な挑戦だった。そして、桜花賞では大外18番枠発走でリズムを作れなかった。

 それでも、GIIフィリーズレビュー(阪神・芝1400m)を快勝するなど、重賞を勝てるだけの能力を保持。条件さえ合えば、オークスで逆転できるだけの“伸び率”“資質”を備えていたと言える。

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