4戦連続上がり最速! チェッキーノがオークスで兄の無念を晴らす (2ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki   photo by Nikkansports

 それまで1600mで連勝していただけに、初距離となった2000mを不安視する声もあったが、中団から進んで直線で差し切るいつもの競馬で快勝。勝ちタイムの1分59秒7は同レースのレコードで、前身の4歳牝馬特別を含めて、このレースが芝2000mになってからは1992年キョウワホウセキの3馬身1/2差に次ぐ3馬身差という圧勝。自身としても過去最高の走りを見せた。

 3歳上の全兄コディーノはGIII東京スポーツ杯2歳Sなど重賞2勝の実績を誇り、クラシック候補と注目を集めたが、気性の激しさからGI勝利には至らず、疝痛(せんつう)のため非業の死を遂げた馬。母ハッピーパスはGIII京都牝馬S勝ち馬で、母の姉シンコウラブリイもGIマイルチャンピオンシップ勝ち馬というマイラー牝系だが、チェッキーノは前述のように芝2000mでベストパフォーマンスを披露し、レースでも気性面の不安を感じさせない走りを見せている。この時期の3歳牝馬戦線は、血統に関わらず、絶対能力と気性の素直さで距離を克服するケースが多く、2400mの距離は問題ないだろう。

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