もはや「荒れる」のが当然の天皇賞・春。狙える穴馬はこの3頭 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 また、前哨戦のGII阪神大賞典(3月20日/阪神・芝3000m)を圧勝した上がり馬シュヴァルグラン(牡4歳)の評価も高く、同馬を加えた4頭がレースの中心になると考えられる。

 これらの牙城を崩すことは決してたやすくはない。が、ここで検討すべきは、あくまでも穴馬探し。過去10年の天皇賞・春で穴をあけた馬にスポットを当てて、どんな馬が穴馬になり得るのか、探っていきたい。

 過去10年の穴馬を見てみると、やはり3000m以上のレースで好走歴があること。つまり「長距離適性に秀でた馬」が上位に食い込んで波乱を起こしていることが多い。そしてそのほとんどが、近走で振るわなかったり、「王道路線」となる中距離戦線での実績が薄かったりして、人気を落としていた。それが、3200mという舞台で一気に台頭。結局のところ、低評価を覆すには"長距離適性"が最大の武器になる、ということだ。

 例えば、2007年に11番人気ながらハナ差2着となったエリモエクスパイアは、2走前のGIIIダイヤモンドS(東京・芝3400m)でも2着入線を果たすなど、3000mを超える距離で適性を見せていた。昨年の2着馬(7番人気)であるフェイムゲームもまた、直前のダイヤモンドSで連覇を飾っていて、3000m以上のレースを得意としていた。

 ちなみに、2012年の勝ち馬ビートブラックも、そもそも3歳クラシックのGI菊花賞(京都・芝3000m)で3着と好走していた実績がある。

 そこで、中距離戦の実績や近走の調子などは気にせず、3000m以上の好走歴だけを見て、波乱の立役者になりうる馬を探してみたい。

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