ドバイに続く快挙なるか? 香港国際GIに挑む日本馬3頭の勝算 (2ページ目)

  • 土屋真光●文・写真  text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 これに次ぐ評価を受けているのが、昨年GIでの2勝を含む重賞6勝と一気に躍進したラブリーデイ(牡6歳、池江泰寿厩舎)である。前年の天皇賞・秋を勝った馬の参戦は、13年のエイシンフラッシュに続く2度目。そのエイシンフラッシュは3着だったが、14頭立ての13番枠と、外枠が圧倒的に不利なコースを考えれば、健闘と言って差し支えない結果だった。今回ラブリーデイはなんと1番枠。これが追い込み馬であれば包まれる心配もあるものの、好位からも立ち回れるラブリーデイにとっては願ってもない枠となりそうだ。

「マジックマン」と言われる名手、モレイラを鞍上に迎えたラブリーデイ「マジックマン」と言われる名手、モレイラを鞍上に迎えたラブリーデイ

 ラブリーデイにとって有利な要素はこれだけではない。鞍上には当地のリーディングジョッキーであるジョアン・モレイラ騎手を配することができた。昨年、ワールドオールスタージョッキーズシリーズに来日した際の活躍は記憶に新しい。さらに今シーズンは2位以下にダブルスコアをつける勝ちっぷりで、手がつけられないほどの勢いを誇っている。その2位が日本でもお馴染みのザカリー・パートン騎手ということを考えれば、その凄まじさも伝わるはず。

 さらに、注目すべきはその血統である。ラブリーデイと同じくキングカメハメハ産駒は、これまでにルーラーシップが12年のQE2Cを、ロードカナロアが12年、13年と香港スプリントを勝利しており、シャティンの馬場に高い適性を示している。

 血統的な後押しがあるという点では、サトノクラウン(牡4歳、堀宣行厩舎)にも当てはまる。父マルジュは日本では聞きなれない種牡馬だが、ここ香港では07年のQE2Cなど香港でGIを7勝したビバパタカなどがおり、こちらも高い適性を感じさせる。

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