負けた経験が強みに! デムーロが乗るリオンディーズ逆転Vへ (4ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki photo by Kyodo news

【血統】
 父キングカメハメハ産駒のGI皐月賞成績は、16頭が出走し[1-1-1-13]。ディープインパクトのそれは[0-2-2-12]で、大きな差はないが、13年コディーノ(3着)、14年トゥザワールド(2着)、15年ドゥラメンテ(1着)と、過去3年連続で馬券に絡んでいるのは心強い。

 母系は、母シーザリオがGIオークス、米GIアメリカンオークスを勝った名牝で、兄エピファネイアはGI菊花賞、GIジャパンCの勝ち馬という超良血。エピファネイアは前述の通り、13年のGI皐月賞で折り合いを欠きながら2着に入った。兄同様気性面の問題はあるが、母は2400mの、兄は2400mと3000mのGIを勝っており、血統の字面上は長距離向きだ。

 さらに、祖母の父のサドラーズウェルズに注目。この血を持つ馬は過去20年で99年テイエムオペラオー(父の父)、07年ヴィクトリー(祖母の父)、06年メイショウサムソン(父の父)、09年アンライバルド(母の父)、13年ロゴタイプ(4代父)と5頭が優勝。中山向きの血脈だ。

●結論
 父や母系のサドラーズウェルズなど、強調材料は多い


【まとめ】
 以上、あらゆるファクターからリオンディーズを分析したが、どちらかというとマイナス材料の方が多い印象だった。しかし、データでは表せない“潜在能力”や“スケール”という点においては、一流馬のそれを感じさせており、血統面の後押しも十分。過去の傾向を打ち破りそうな魅力がある。

 さらに、3強の他2頭に比べ、“負けている”というのは強みである。気性面の危うさや展開の難しさがあり全幅の信頼は置けないが、他の2頭にもウィークポイントはあるので、リオンディーズが強い勝ち方を見せる可能性も十分。展開と騎手の判断に大きく左右されそうで、どんなレースになるか楽しみだ。


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