一発あるぞ。名門厩舎が皐月賞で「3強」崩しを狙うプロフェット (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 およそ2カ月半の休養を経て、馬体重も若干取り戻したプロフェットは、札幌2歳Sと同様にレースセンスの高さを披露。道中は先団の位置につけると、4コーナーで先頭を射程圏内にとらえ、そのまま直線では力強く抜け出して完勝した。

 見事、重賞タイトルを獲得したプロフェット。その後、レースを挟むことはなく、本番の皐月賞にはぶっつけで臨む。3カ月の休養を挟む異例のローテーションだが、同馬を管理するのは、名馬を数多く手がける池江泰寿厩舎(栗東トレセン/滋賀県)。この臨戦過程にも、きちんとした理由があるという。関西競馬専門紙のトラックマンがその詳細を伝える。

「もともと体質が弱く、食べる量も少ない馬なので、連戦できるタイプではないみたいですね。萩Sでの大幅な馬体減も、その辺に原因があったとのこと。ただ、そんな状態でありながら、上がり33秒5をマーク。陣営は『あのレースで能力の高さを再確認した』と言っていました。実際、立て直しを図った京成杯ではしっかりと結果を出しましたからね。実績十分の厩舎ですし、休養明けの本番に向けても、きちんと仕上げてくるのではないでしょうか」

 陣営としては、プロフェットにとってベストのローテーションを選択。そして、その決断は「スタッフが驚くほどの効果を見せている」と、先述のトラックマンが語る。

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