金杯で乾杯! 2016年の運だめしは、この良血馬4頭で勝負 (2ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki photo by AFLO

 このように金杯の楽しみ方にはいろいろあるが、筆者の専門分野は血統。血統をキーに、本題である金杯を展望してみよう。こういったハンデ戦()では、良血馬が開花するケースは多く、時に急激な成長で穴を開けるのは血統馬によくあることだ。「荒れる金杯」を血統馬券で的中したい。
※出走馬にできるだけ均等に勝利の機会を提供するために、負担重量を調整したレース

 ネオリアリズム(父ネオユニヴァース)は昨年、オーストラリアのGIジョージライダーSを勝ったリアルインパクトの半弟という良血馬。前走のウェルカムS(2015年11月29日/東京・芝1800m)を勝ってオープン入りを果たし、勢いに乗っている。鞍上の戸崎圭太騎手、管理する堀宣行調教師は2015年のリーディングジョッキーとトレーナーと、人の勢いも十分だ。

 バロンドゥフォール(父ディープインパクト)は母がサクラバクシンオーの全妹という血統。ディープインパクトの全弟ブラックタイドを父に持ち、母の父サクラバクシンオーという菊花賞馬、キタサンブラックを思い起こさせる配合馬だ。明け6歳となるが、まだキャリア15戦と少なく、2走前に準オープン戦を勝って、前走で初めて重賞を経験(GIII福島記念7着、11月15日/芝2000m)。今回が狙い時だろう。

 ヤマカツエースは昨年2冠馬ドゥラメンテを出したキングカメハメハの産駒。昨年のGIIニュージーランドT(中山・芝1600m)を勝った後は、GINHKマイルCで13着。その後はGIII函館記念(3着)、GII札幌記念(4着)、GIII富士S(13着)、GIII福島記念(1着)と、クラシックとは別の路線を進んできた。初重賞勝ちはマイル戦だったが、このところの走りを見ているとベストは時計のかかる2000mのようで、今回は願ってもない舞台だろう。母の父グラスワンダーは昨年、後継種牡馬スクリーンヒーローがモーリス、ゴールドアクターのGI馬2頭を出して、大ブレイク。この馬もモーリスらと同じく「グラスワンダーの孫」である。

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