【競馬】来年から馬券発売へ。香港国際競走で一攫千金の予行演習 (5ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 むしろ、侮れないのは、他の海外勢。この春、日本からスピルバーグ(牡6歳)が参戦したイギリスGIのプリンスオブウェールズS(6月17日/アスコット・芝2000m)を快勝したフリーイーグル(牡4歳/アイルランド)や、今春のクイーンエリザベス2世カップでステファノスに次いで3着に入ったオーストラリアのクライテリオン(牡4歳)のほうが、香港馬に比べて勢いがある。日本馬にとっては、これら難敵をどうしのぐかが、栄冠獲得へのポイントになりそうだ。

 かつて、日本馬が4つのレースのうち、3つのタイトルを一度に手にしたことがある。2001年のことだ。香港ヴァーズをステイゴールドが、香港マイルをエイシンプレストンが、そして香港カップをアグネスデジタルが制した。今回、メンバーを考えれば、その再現を成し遂げることは十分に可能である。その瞬間を、ぜひ見届けたいものだ。

 また、来年には海外ビッグレースの日本での馬券販売スタートが見込まれている。その中で、この香港国際競走は、馬券発売対象レースになることが確実視されている。とすれば、今後は日本馬の応援だけでなく、競馬ファンには、馬券購入を考慮して、冷静なレース検討も求められる。

 今回は、その予行演習を兼ねて、馬券をシミュレーションしながら観戦してみてはどうだろうか。何はともあれ、日本の競馬ファンにとって、今年の香港国際競走は見逃すことができない一大イベントと言えそうだ。

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