【競馬】ミッキークイーンは第2のジェンティルドンナになれるのか?

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki   村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 血統を比較してみよう。ジェンティルドンナは母ドナブリーニが芝6ハロン(約1200m)の2歳イギリスGIチェヴァリーパークSの勝ち馬で、姉ドナウブルーもGIII京都牝馬Sを勝ったマイラー。このような血統背景から、オークスを勝つ前まではジェンティルドンナもマイラーと見られており、桜花賞馬でありながら、オークスは3番人気で迎えていた。最速32秒8という瞬発力は、母のスピードを存分に受け継いでのものだろう。

 対するミッキークイーンの母ミュージカルウェイは、5歳時に芝2000mのフランスGIIドラール賞を勝ち、世界の強豪が集結するGI香港Cで約3馬身差の3着に入った。早い時期から一線級で活躍したドナブリーニに対し、こちらは古馬になって本格化し、牡馬に混じって結果を残した馬である。対照的な2頭と言えるが、ミッキークイーンは母の成績が物語るように成長力の期待できる血統であり、今後さらに力を付けてくるだろう。2000m以上で3戦3勝の成績からも、距離適性はジェンティルドンナより長そう。秋華賞より、ジャパンカップのほうがよい走りを見せられるだろう。さらに、今年はジェンティルドンナ出走時のオルフェーヴルほど強い馬はいないので、その点もプラス材料だ。


データで見る可能性

 ここからは過去のジャパンカップのデータを中心に分析しよう。過去にジャパンカップに出走した日本の3歳牝馬は下の別表の通り13頭。1勝、2着2回、3着1回という成績が残っている。注目すべきは最近の6回の成績で、いずれも5着以内に好走しているのだ。

  

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