【競馬】秋華賞で二冠なるか。ミッキークイーンに潜む2つの不安 (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Murata Toshiyuki

「秋華賞に向けて、確かにミッキークイーンの陣営も、『ちゃんと(ゲートを)出れば勝っているからね。次走もスタートがポイント』と話しています。ただ、中3週で、デリケートな牝馬ですから、課題克服へ何か特別なことをすることはないでしょう。第一、鞍上の浜中俊騎手が、『前走(ローズS)は、(休み明けで)心身ともに緩く、それが出遅れにもつながったようでした。でも、1回使われてしっかりしてきた』と、秋華賞ではスタート難を解消できる手応えを感じていました。ミッキークイーンは、馬込みも問題にしないタイプですし、京都の軽い芝も合うはず。大きな期待にも、十分応えてくれるのではないでしょうか」

 振り返れば、過去の秋華賞でも、直線一気で勝利を手にする馬はたくさんいた。直線が短いわりには末脚がはまる舞台で、鋭い決め手を武器とするミッキークイーンにとっては好相性だ。

 秋華賞で相性が悪いとされるオークス馬も、過去10年に限って見れば、4勝、2着1回と連対率は5割。そのうち、前哨戦のローズSを叩いて、そこで掲示板(5着以内)を外していなければ、3勝、2着1回と、連対率は100%となる。そして、その4頭のうち、3頭が1番人気だった。

 2013年、国内最大級のセリ市『セレクトセール』で、1億円という高額で落札された良血ミッキークイーン。オークスに続いて秋華賞でも、その評価に見合うだけの走りを披露してくれるのではないだろうか。

秋華賞に挑む「良血3強」の勝算
(1)トーセンビクトリー編>>
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