【競馬】オールカマーは、牝馬マリアライトで「大穴」狙い

 ヌーヴォレコルトにとって今回は、牝馬限定のエリザベス女王杯に行くか、天皇賞・秋に挑戦するか、今後の路線を決める試金石の一戦になると思います。陣営とすれば、ここを勝って、後者の道を選択したいと思っているのではないでしょうか。

 鞍上は、岩田康誠騎手。"内"にこだわって騎乗するジョッキーです。前述したとおり、今回のコースは"内"を通ることが勝利への近道。パートナーとしては申し分ありませんね。

 次に気になるのは、ミルコ・デムーロ騎手に乗り替わるロゴタイプ(牡5歳)です。

 この馬のベスト距離は1800mぐらいで、今回の距離は若干長く感じますが、何より強調すべきは中山巧者であること。6戦3勝、2着1回、3着1回と、一度も馬券圏内から外れていません。さらに、鞍上との相性もバッチリです。M・デムーロ騎手が手綱を取った3戦では、GI2勝(2012年朝日杯フューチュリティS、2013年皐月賞)を含めて、すべて勝利を飾っています。

 見たところ、現状M・デムーロ騎手は菊花賞で乗る馬が決まっていない様子。にもかかわらず、そのトライアル戦である神戸新聞杯に騎乗せずに、中山へ遠征騎乗しに来ました。そのあたりからも、何となく勝負気配を感じますね。

本格化したマリアライトが大駆けの予感......。本格化したマリアライトが大駆けの予感......。 さて、今回の「ヒモ穴馬」ですが、牝馬のマリアライト(牝4歳)を取り上げたいと思います。これまで牡馬一線級との対戦はなく、ここでは格下感が拭えませんが、最近の充実ぶりには目を見張るものがあります。

 かつてのマリアライトは、どこか頼りなく、そこそこまでは来るものの、最後の決め手の差で敗れていた感があります。しかし、3走前の潮来特別(3月8日/中山・芝2500m)で、牡馬相手に完勝。1000万条件とはいえ、本当に強い競馬を見せて、ひと皮むけた雰囲気を感じました。

 馬体重自体は420kg前後と以前と変わらないのですが、中身の迫力が増して、馬体重以上に大きく見せるようになった気がします。結果、その後の昇級戦、準オープンの緑風S(5月9日/東京・芝2400m)でも、再び牡馬相手に快勝。まさに本格化したように思います。

 続く前走のマーメイドS(6月14日/阪神・芝2000m)では、重賞初挑戦で2着。思わぬ1番人気の支持を受けて、1番人気としての競馬をした結果、足もとをすくわれてしまったようなレースでした。勝ちに等しい2着だったと思います。

 そして今回は、牡馬混合戦の重賞。相手は一気に強化されますが、この馬の成長度に加えて、今回は人気薄で気楽に乗れる立場にあることを考えれば、馬券対象内に飛び込んでくる可能性は十分にあると思っています。どんなレースを見せてくるのか、楽しみです。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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