【競馬】次は牝馬クラシックで二冠か。堀厩舎期待のルフォール (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 そんなレクレドールが生んだ子が、ルフォールである。ルフォールの育成が行なわれたのは、ノーザンファーム空港牧場。担当した伊藤賢氏は、春の取材の時点で、すでに高い期待を口にしていた。

「ルフォールは、何も言うことがないですね。気性面、走りのバランス、折り合い、すべてにおいて優等生で、悪いところは見当たりません。この馬の能力は高いと思いますし、現時点での完成度も、トップクラスです」

 育成段階の動きから、その評価が日に日に増していったルフォール。同時に、活躍を期待させる十分な血統背景を持つ。ルフォールの兄にあたるベルーフ(牡3歳/父ハービンジャー)は、今年1月のGIII京成杯(中山・芝2000m)を制覇。3歳牡馬クラシックのGI皐月賞(12着。中山・芝2000m)に出走した。

 また、母レクレドールは、今年2月に亡くなったステイゴールド(牡/父サンデーサイレンス)の全妹でもある。ステイゴールドと言えば、国際GIの香港ヴァーズ(香港・芝2400m)を勝ち、種牡馬としては、オルフェーヴルやゴールドシップといった一線級の馬たちを輩出している。現代の日本競馬を支える、優良な"家系"といっても過言ではない。

 牝馬というと、繊細だったり、馬体が細かったりという苦労も多いが、ルフォールには、その心配はないようだ。先述の伊藤氏が続ける。

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