【競馬】2歳戦は鉄板! ディープ産駒は今年から「真骨頂」に (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

 その翌週の2歳新馬(6月28日/阪神・芝1800m)でデビュー勝ちしたポルトフォイユ(牡2歳)も、注目のディープ産駒だ。祖母にはGI2勝(オークス、天皇賞・秋)のエアグルーヴがいる超良血で、初戦から2着に5馬身差をつける圧勝劇を繰り広げた。

 デビュー戦では2着と敗れたものの、2戦目の2歳未勝利(7月25日/中京・芝1600m)で衝撃のレースを披露したシルバーステート(牡2歳)も、ディープ産駒期待の一頭。勝った2戦目では、2歳のコースレコードとなる1分34秒7という好時計をマーク。それも、ムチを入れずに他馬を蹴散らす、圧巻のパフォーマンスだった。

 また、今年のGIII函館2歳S(7月26日/函館・芝1200m)でも、ディープ産駒のブランボヌール(牝2歳)が優勝。ディープ産駒はこれまで、このレースはおろか、不思議と函館競馬場での重賞制覇がなかった。今まで縁のなかったタイトルをあっさり勝ち取ってしまうあたりからも、今年デビューのディープ産駒からは「ひと味違う」雰囲気を感じる。

 それと、忘れてはいけないのが、例年ディープ産駒は、秋以降に「大物」がデビューし始めるということ。今年も、牡馬、牝馬ともに、デビュー前から高評価を受けている、良血かつ有力な2歳馬が、その名を挙げればきりがないほど控えている。

 これまでも、驚異的な活躍を見せてきた種牡馬ディープだが、今年以降は一層、その独壇場になるかもしれない。まず何より、2歳戦ではディープ産駒に逆らうべきではないだろう。歴史的名馬が見せる、種牡馬としての「本領」を目に焼き付けたい。


【連載】厳選!2歳馬情報局(2015年版) はこちら>


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