【競馬】海外からも熱視線! セレクトセールにオルフェの仔が登場 (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 この日は7頭の1億オーバーがあった中、4頭がディープインパクト産駒。ただ、2億円超が2頭いた昨年よりも、高額馬については、やや沈静化されていたようにも感じられた。

 2日目の当歳セッションで話題をさらったのはディープインパクト産駒だけではない。いよいよオルフェーヴル産駒が登場する。ついこの間まで日本競馬の主役であった馬が、もう父親となったという点でも感慨深いが、こうして応援していた馬の仔が競馬シーンへと現れることで、血統が紡がれていくのも競馬の楽しみの一つだ。ロードカナロア、エイシンフラッシュ、ノヴェリストも同じく初年度産駒を送り出すが、やはりオルフェーヴルの存在感は一回り大きなものがあった。

 その注目度の高さは、当歳セッションの1頭目がオルフェーヴル産駒だという点からもわかる。4000万円からスタートすると、トントンと額を上げ、8000万円でフィニッシュ。口開けのご祝儀ということを踏まえても、評価が高いことがうかがえる。
 
 オルフェーヴルの育成に関わった関係者によると、「どの産駒も動きやバネはオルフェーヴルのいいところを受け継いで、似ているように見える。気性も父に似て、賢いがためにキツめな印象を感じさせるところもありますが、そこをコントロールできれば大物がすぐに出てくるでしょう」と評価していた。
 
 さらに評価を高めたのは、今年初めてセールに参加したオーストラリアの殿堂入りトップトレーナー、ゲイ・ウォーターハウス調教師だ。初日に1頭、この日もここまでに4頭を購買していたが、最後の1頭にオルフェーヴルの牝駒(フォーシーズンズの2015)を3100万円で落札すると、会場内に響き渡るほど大きな歓喜の声を上げた。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る