【競馬】海外からも熱視線! セレクトセールにオルフェの仔が登場 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 これを超えたのが50番。母のラッシュラッシーズはアイルランドとイギリスでGIを3勝している名牝だったが、今年に入ってこの世を去っている。8000万円からスタートすると、あれよあれよという間に価格が上がり、2億3000万円でハンマー。落札したのは父ディープインパクトを所有していた金子真人氏(名義は金子真人ホールディングス)。
 
 その後も、5頭のディープインパクト産駒が1億円オーバーの価格となったが、この日のクライマックスは107番の母ジョコンダIIでやってきた。半兄は今年のクラシックを賑わしたサトノクラウン(父Marju)という良血。この日唯一の1億円からスタートすると、瞬く間に2億円を突破して、ここから先はじわじわとした攻防に。最後の最後に2億3500万円でハンマーが落ちると、場内からは期せずして拍手が沸き起こった。落札したのは、半兄と同じく里見治氏。弥生賞を勝ち、クラシックの主役と目されながら無冠に終わった兄の雪辱を弟で狙うことになった。
 
 2日目の当歳セッションでもディープインパクト産駒はセールの中心となった。この日の最初のディープインパクト産駒である316番(母ソーメニーウェイズ)が1億1500万円で落札されると、350番(母シルヴァースカヤ)が1億2000万円でハンマー。ここまでは牡馬が高額馬の大半を占めていた。しかし、この日の主役は牝馬のディープインパクト産駒だった。371番の母ウィーミスフランキー自身はアメリカでGIを2勝。全く同配合の兄(ウィーミスフランキーの2014)が昨年の当歳セッションにて、1億4000万円で落札されていたが、こちらは1億8000万円でハンマーが下ろされた。興奮したオークショニアが「1800万…」と桁をひとつ間違えそうになるひと幕も。落札したのは「ダノン」の冠号でお馴染みのダノックス社だ。

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