【競馬】良血リライアブルエース。照準はすでに「日本ダービー」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 入厩後、同馬を管理するのは、クラシックの活躍馬を多数輩出してきた矢作芳人厩舎(栗東トレセン/滋賀県)。矢作厩舎は、2012年にディープブリランテでダービーを制覇し、今春もリアルスティール(牡3歳)がクラシックで話題を振りまいた。GI皐月賞(中山・芝2000m)で2着、ダービーは4着と、勝利にはあと一歩及ばなかったものの、名門厩舎として存在感を示している。

 そんな矢作調教師が、「今年の2歳世代における厩舎のエース」と意気込んでいるのが、リライアブルエースである。こうした評判も、同馬への注目が日に日に増していった要因だろう。

 また、リライアブルエースのひとつ上には、全兄のアルバートドック(牡3歳/父ディープインパクト)がいる。この馬も、今春のダービー出走を目指していたが、前哨戦のGII京都新聞杯(京都・芝2200m)で惜しくも3着。出走条件をクリアする賞金を加算できず、目標は果たせなかったものの、ダービーの前日に行なわれたオープンクラスの白百合S(京都・芝1800m)では、きっちり快勝して3勝目を挙げた。こうして、兄がそれなりの結果を残していることも、リライアブルエースにとっては心強い材料となっている。

 ちなみに、兄のアルバートドックは、今年3月に芝2400mのレースで勝利。長距離戦での強さを見せていた。前出の大木氏によれば、弟のリライアブルエースもその点は共通しているという。

「リライアブルエースは、長い距離のほうが向いていると思いますね。少し力みやすいところはありますが、本質的には長距離馬ではないでしょうか。課題として挙げられるのは、そういった力みやすいところくらいで、とにかくいい馬ですから。期待したいです」

 育成スタッフ、そして管理する調教師が、走る前からすでに絶賛しているリライアブルエース。"頼りになるエース"という名のとおり、来春の舞台で輝くことができるか。その動向から目が離せない。

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