【競馬】七夕賞、復調気配の「GI馬」アルフレードに大駆けの予感

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 7月4日から開幕した夏の福島開催。小回りコースということで、例年前目で競馬をした馬が好走します。特に、開幕したばかりの芝コースでは逃げ馬の活躍が目立ち、やはり今年も開幕週では逃げ馬が奮闘していました。重賞のラジオNIKKEI賞(7月5日/福島・芝1800m)でも、逃げたマルターズアポジー(牡3歳)が、12番人気ながら3着に粘り込んで、高配当を演出しました。

 2週目の開催となる今週も、天候次第ではありますが、そうした、逃げ、先行有利の傾向はあまり変わらないと思います。とすれば、7月12日に行なわれる重賞の七夕賞(福島・芝2000m)でも、前目で競馬をする馬には注目ですね。

 そんな位置取りが予想される有力馬と言えば、まずはグランデッツァ(牡6歳)でしょうか。

 確かに、メイショウナルト(せん7歳)やトウケイヘイロー(牡6歳)といった逃げ馬もいますが、それらの近走を見ると、復調にはまだ時間がかかりそうです。また、メイショウナルトの手綱を取るのは、初騎乗の津村明秀騎手、トウケイヘイローも久しぶりの騎乗となる柴田善臣騎手と、ともに関西馬ながら関東の騎手が鞍上を務めます。決して可能性がないわけではありませんが、もし確勝を期するならば、主戦ジョッキーが乗ると思います。

 それらに比べて、同じ関西馬グランデッツァの鞍上は、関西所属の川田将雅騎手。ここ2戦連続で騎乗している、現在の主戦ジョッキーが手綱を取ります。重賞制覇へ、十分な感触をつかんでいるからこその福島遠征だと思います。

 レースでは、前述した逃げ馬2頭を前に行かせて、3番手あたりの好位を追走。直線で先頭に並びかけて、そのまま押し切るイメージです。2000m以上のレースで勝ったことはありませんが、小回りコースの福島なら、1800mまでの実績があれば、問題ないでしょう。楽しみな一頭です。

 先行馬ではありませんが、今年から日本を主戦場とする名手ミルコ・デムーロ騎手が手綱をとるレコンダイト(牡5歳)にも注目です。

 先週は、M・デムーロ騎手と同様、日本で騎手免許を取得したクリストフ・ルメール騎手が初めて福島競馬に参戦。土曜、日曜日の2日間で6勝を挙げました。なかでも、圧巻だったのは、日曜日(7月5日)の10レースとメインレース。10レースのさくらんぼ特別(福島・芝1200m)ではダイトウキョウ(牡3歳)を、メインのラジオNIKKEI賞ではアンビシャス(牡3歳)を、惚れ惚れする騎乗ぶりで勝利に導いたのです。特筆すべきは、狭いスペースを無駄なく、真っ直ぐに追える騎乗技術。見ていると簡単なようですが、非常に難しいことです。

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