【競馬】早くもデビュー。名門牧場推奨のハービンジャー産駒

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

「今までの母の産駒とは、タイプが違うと思いますね。ここまでもかなり順調にきていますが、上の子たちと違って、さらに奥がありそうです。距離も、2000mくらいまでこなせるのではないでしょうか」

 これまでデビューしたアンブロワーズの子は、いずれも1600m以下の短距離に良績が集中している。アンブロワーズ自身も、勝ち星はすべて1600m以下のレースだ。が、テオドールは、2000mの中距離までこなせそうな気配を見せている。実際、デビュー戦の舞台は1800m戦を選択。もしそこで結果を出せば、母の産駒の中でも、"異色"の活躍を望めるかもしれない。

 ともあれ、テオドールは4月24日に美浦トレーニングセンター(茨城県)へと移動。所属する国枝栄厩舎で精力的に調教を行なってきた。デビューに必要なゲート試験では何度か落ちてしまい、初陣は後ろにずれ込んでしまったが、それでもこの時期にデビューできるのだから、順調度は高いと言えそうだ。

 早くから目を引く動きを見せてきたテオドール。そこで感じさせた素質をレースで発揮できれば、早々に世代の中心的な存在となるだろう。

 まだ見ぬ大舞台を目指して、大牧場期待のテオドールがいよいよ初戦を迎える。

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