【競馬】歴史が証明!? ダービーは「2強」決着では終わらない

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

 であれば、2強が崩れた残り3回のダービーをヒントにしたい。

◆2000年のダービー
1着:アグネスフライト(3番人気。京都新聞杯1着)
2着:エアシャカール(1番人気。皐月賞1着)
 … … … … …
12着:ダイタクリーヴァ(2番人気。皐月賞2着)

◆2003年のダービー
1着:ネオユニヴァース(1番人気。皐月賞1着)
2着:ゼンノロブロイ(3番人気。青葉賞1着)
 … … … … …
7着:サクラプレジデント(2番人気:皐月賞2着)

◆2011年のダービー
1着:オルフェーヴル(1番人気。皐月賞1着)
2着:ウインバリアシオン(10番人気。青葉賞1着)
 … … … … …
7着:サダムパテック(2番人気。皐月賞2着)

 上記3回の結果を見てみると、「2強」に代わって躍進した馬には、明確な共通点があることがわかる。いずれも“別路線”の前哨戦を制した馬、ということだ。

 ゼンノロブロイ(2003年2着)とウインバリアシオン(2011年2着)は、ダービートライアルのGII青葉賞(東京・芝2400m)の覇者。2000年の優勝馬アグネスフライトは、GIII京都新聞杯(京都・芝2000m)を制していた。

 なお、3頭はいずれも皐月賞に出走していない。となると、「皐月賞不出走」で「別路線の前哨戦を制覇」した馬でなければ、台頭できないということだ。先に記した2012年ダービーの2着馬フェノーメノも、このパターンに当てはまる。

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