【競馬】小牧場に3つ目の勲章をもたらしたクラリティスカイの半生

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 インディウムは、園田競馬でデビューから破竹の7連勝。どれも圧勝で、一気に地方のスターホースとなった。しかし、5月6日に行なわれたGII兵庫チャンピオンシップ(園田・ダート1870m)では、JRAの強豪を相手に初の敗戦(5着)を喫してしまった。

 クラリティスカイは、かつて一緒に走り回った“幼馴染”のリベンジとばかりに、JRAのGIを制したのだ。

 クラリティスカイの母タイキクラリティは今春、父オルフェーヴルの牝馬を出産。兄と同じく、7月に行なわれるセレクトセールに上場する。そして、この仔馬の出来に手応えをつかんだスウィーニィ氏は、今春もタイキクラリティにオルフェーヴルを種付けした。その仔たちのデビューも、今から楽しみでならない。

 2012年の日本ダービーを制したあとも、活躍馬を輩出し続けるパカパカファーム。新たな牧場の“代表産駒”とともに、まだまだ成長は止まらない。

(つづく)

  ハリー・スウィーニィ

1961年、アイルランド生まれ。獣医師としてヨーロッパの牧場や厩舎で働くと、1990年に来日。『大樹ファーム』の場長、『待兼牧場』の総支配人を歴任。その後、2001年に『パカパカファーム』を設立。2012年には生産馬のディープブリランテが日本ダービーを制した。
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