【競馬】細江純子が語る「思い出のオークスと今年注目の2頭」

  • スポルティーバ編集部●構成 text by Sportiva
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

 当時のジェンティルドンナも、アパパネと同じく距離不安がささやかれていましたが(桜花賞馬でありながら、3番人気)、この勝利でそれも一蹴。その年は、終わってみれば3歳牝馬三冠に加えて、ジャパンカップでオルフェーヴルも下しました。あのオークスはその後のジェンティルドンナの活躍を決定づけたレースだったのかもしれません。

 さて、今年のオークス(5月24日)ですが、桜花賞(4月12日)のメンバーの中では、着順はともかくクイーンズリングはすごいなと思いました。トライアルで体重を大きく減らして、桜花賞でもマイナス体重だったのですが、まったくもって体を小さく見せていませんでした。レースでも4着で、相当ポテンシャルは高いと思います。輸送という課題はありますが、それをクリアできればとても楽しみです。

 それからミッキークイーンにも注目しています。桜花賞は2/3の抽選に漏れて、忘れな草賞(4月12日)に回りましたが、そこで余裕たっぷりの勝利。オークス出走を確実にする賞金も加算できました。抽選に漏れた時点では運がないのかもと思いましたが、桜花賞に出ていたら、なにしろあの展開(前半3ハロン37秒1、5ハロン62秒5という超スローペース)でしたから、どんな結果になっていたか、わからなかっただけに、『災い転じて福となす』とばかりに実は運が一番あるのかもしれません。

 今年もどんなドラマがあるのか、乙女たちの頂上決戦が今から待ち遠しいですね。

※細江純子
元JRAジョッキー。現在はJRAのイベントで司会を務めたり、『みんなのKEIBA』『BSイレブン競馬中継』など、テレビ番組に出演するなど、競馬評論家として幅広く活躍中

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る