2015.04.14

【競馬】皐月賞でこそ生きる、本命サトノクラウンの「特性」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 サトノクラウンは、姉にイギリスのGIを制したライトニングパール(牝/父マルジュ)がいる良血馬。ただし、姉の制したGIは1200mのスプリント戦で、その他の勝利も1400m以下に集中している。この姉と同じ血統構成のサトノクラウンは、短距離タイプの可能性があったが、2000m戦も苦にせず完勝。それが実現できたのも、道中で力まない性格がプラスに働いたからなのかもしれない。

 そんなサトノクラウンを所有するのは、里見治オーナー。高額馬や良血馬など、多数の競走馬を所有してきた里見氏だが、これまでGIのタイトルにはどうしても手が届かなかった。犬伏氏は、「オーナーのためにも、なんとかサトノクラウンには勝ってもらいたい」と、力を込める。

「里見オーナーには、本当にお世話になってきました。私たちの牧場はもちろん、競馬界全体に貢献してくださっているオーナーですからね。サトノクラウンでGIを獲ってもらえれば、本当にうれしい限りです。もちろん、クラシックは厳しい戦いになりますし、馬にとっても負担がかかると思います。ですが、サトノクラウンの持つ気の強さが生かされれば、きっと乗り越えてくれると信じています」

 日本競馬界では、広く知られる里見オーナー。生産牧場であるノーザンファームはもちろん、他の牧場からも「今回は、サトノクラウンに勝ってもらいたい」という声が聞こえてくるという。初のGIタイトルがクラシックの舞台となれば、オーナーにとってこれほど喜ばしいことはないだろう。

 環境の変化にも動じない“強心臓”を持つサトノクラウン。クラシックという大舞台では、その特性がよりアドバンテージになるはずだ。オーナーの悲願を背負って、まずは一冠奪取へ駆け抜ける。