【競馬】本命ルージュバックに死角。ディープ産駒の逆転がある (3ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Nikkan sports

 上位人気馬ではあるが、ステイゴールド産駒の2頭も桜花賞向きの血統背景の持ち主だ。ステイゴールド産駒はゴールドシップやオルフェーヴルなどで、GI宝塚記念(阪神・芝2200m)を5勝しているように、阪神は最も得意なコース。桜花賞では昨年のレッドリヴェールの2着が最高だが、同馬は同コースで行なわれたGI阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬でもある。

 GIIIクイーンC(2月14日/東京・芝1600m)を勝って3戦3勝で臨むキャットコインは、母の父ストームキャットが、母の父として1998年ファレノプシス(父ブライアンズタイム)、2013年アユサン(父ディープインパクト)と、2頭の桜花賞馬を出している。父、母の父ともに桜花賞に相性が良いという血の持ち主である。

 今回と同コース・同距離のGIIIチューリップ賞を勝ってここに臨むココロノアイにも注目。3代母マックスビューティは8馬身差で圧勝した1987年の桜花賞の他、GIオークス(東京・芝2400m)も勝った牝馬二冠馬だった。祖母マックスジョリーも桜花賞、オークス3着の活躍馬で、牝馬クラシックには縁がある牝系である。

 このように大物ルージュバック以外にも、ディープインパクト産駒を中心に注目馬が揃っている今回の桜花賞。GIレースでは、血統のいい馬が秘めたる素質を開花させるケースも多い。今年はどんなレースになるのか、スタートを楽しみに待ちたい。

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