【競馬】本命ルージュバックに死角。ディープ産駒の逆転がある

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Nikkan sports

 今年も6頭が出走を予定しており、中から"穴馬"的ポジションになりそうな3頭をピックアップした。

 コンテッサトゥーレは兄に皐月賞馬キャプテントゥーレがいる良血で、母エアトゥーレは桜花賞と同じ阪神芝1600mのGII阪神牝馬Sを勝ち、祖母スキーパラダイスは仏GIムーランドロンシャン賞を勝ち、同GI仏1000ギニーは2着。3代母スキーゴーグルは米GIエイコーンS勝ち馬という良血だ。祖母も3代母も、各国の桜花賞的位置づけレース(仏1000ギニー、エイコーンS)で実績があり、祖母の父ロイヤルスキーも1990年の桜花賞馬アグネスフローラの父。母は桜花賞で11着だったが、父の血により桜花賞の適性は確実に上がっている。

 クルミナルは母クルソラがアルゼンチン3歳牝馬チャンピオンで、同地で芝2000mのGIを2勝している。母の父キャンディストライプスはGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)などを勝ったバブルガムフェローの半兄で、ペルーサ(GII青葉賞勝ち、父ゼンノロブロイ)の母の父としても知られる種牡馬だ。父の産駒でリファールのクロス(※)を持つのは2012年の勝ち馬でGI7勝のジェンティルドンナなどと同じパターン。魅力的な血統馬である。
※その馬の血統の中で、父と母それぞれに、同一の祖先が存在すること

 アンドリエッテは、母の父がフレンチデピュティやクロフネと同じデピュティミニスター系のシルヴァーデピュティで、祖母の父が、昨年の2歳王者ダノンプラチナの母の父アンブライドルズソングの父でもあるアンブライドルド。最近、ディープインパクトとの好相性が目立つ血統で構成されている。阪神コースでは1勝2着1回と連対率100%と、コース成績も十分だ。

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