【競馬】ルメール騎手が分析「2015年クラシックの有力馬」 (2ページ目)

  • 新山藍朗●構成 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 牡馬戦線は、レベルの高い馬が何頭かいて、かなり熾烈な戦いになりそうです。牝馬戦線は、粒ぞろいのメンバーがそろう中、一頭、飛び抜けてすごい馬がいる、という印象があります。

「すごい馬」というのは、ルージュバック(牝3歳/父マンハッタンカフェ)です。昨年の牝馬クラシックは、ハープスター(牝4歳/桜花賞1着、オークス2着)が中心でしたが、今年その役割を担うのが、ルージュバックと見ています。それほど、強い馬だと思います。

 ただし、ハープスターとは、タイプが違いますよね。ハープスターは、スピードがあって、末脚が強烈な馬でした。一方、ルージュバックは、とにかく安定感のある馬です。全身から自信に満ちあふれた"オーラ"を放っていて、とても3歳馬には見えない、大人の雰囲気を漂わせています。

 牡馬を相手にして、重賞のきさらぎ賞(2月8日/京都・芝1800m)を制したルージュバック。あのレースぶりを見る限り、ダービーに出走したとしても、きっといい勝負になるのではないでしょうか。それぐらいスケールの大きな馬だと思います。

 そんな大物がいる桜花賞。僕は、新馬戦(1着。2014年11月24日/京都・芝1400m)で手綱をとったコンテッサトゥーレ(牝3歳/父ディープインパクト)に騎乗します。

 新馬戦では、いい手応えで、ゴーサインを出してからの反応もよかったです。チューリップ賞(3月7日/阪神・芝1600m)では6着でしたが、良馬場ならもっとやれるはず。ルージュバックは強敵ですが、同馬を負かすくらいの気持ちでがんばろうと思います。

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