【競馬】GIレベルの大阪杯。穴は「未冠」エアソミュール (2ページ目)

 豪華メンバーがそろった昨年の天皇賞・秋(2014年11月2日/東京・芝2000m)を快勝し、晴れてトップホースの仲間入りを果たしたスピルバーグからも目が離せません。天皇賞・秋のあとには、ジャパンカップ(2014年11月30日/東京・芝2400m)でも3着と好走。完全に本格化した印象があります。

 これまで東京コースにこだわって使われてきたスピルバーグ。おそらくそれは、広い東京コースを走ることで「変な癖をつけずに成長させよう」という陣営の思いがあったからではないでしょうか。

 そうして本格化した今、新たなステージへの挑戦が発表されました。英国で開催されるGIレースへの参戦です。今回ここを使うのも、それを踏まえてのことでしょう。なにしろ、欧州、特に英国の競馬場は、非常にタフで、重い馬場ですからね。そこまでハードなものでないにしても、今の力を要する阪神コースは、前哨戦を戦う舞台としてぴったり。ここでもいい走りを見せて、自信を持って旅立ってほしいものです。

GI馬相手にもヒケをとらない実力を持つエアソミュール。GI馬相手にもヒケをとらない実力を持つエアソミュール。 さて、このレースの「ヒモ穴馬」には、エアソミュール(牡6歳)を取り上げたいと思います。いまだビッグタイトルは手にしていないものの、昨秋の毎日王冠(1着。2014年10月12日/東京・芝1800m)では、前述のスピルバーグ(3着)やロゴタイプ(6着)を撃破。いつGIを勝ってもおかしくない実力の持ち主です。

 暮れの金鯱賞(2014年12月6日/中京・芝2000m)では、以前であれば大敗していたと思われるほど折り合いを欠いていました。それでも、3着に粘るという競馬を披露し、さらなる成長を感じさせました。ひいては、前走のAJCC(1月25日/中山・芝2200m)では、課題の折り合い面をクリア。再び3着に敗れましたが、競馬の内容は明らかによくなっていて、いよいよ軌道に乗ってきた感があります。

 今回の鞍上は、ミルコ・デムーロ騎手(36歳)。言わずと知れた"名手"です。そして今年、同騎手はJRAの騎手免許を取得し、これからは通年で日本の競馬に騎乗するようになります。日本で腰をすえて乗ることになって、コースへの対応力は一層上がってきていると思います。

 もともと少し難しいところのあるエアソミュールにとって、同騎手への手替りは大きなプラス。大仕事をやってのける可能性は十分にあります。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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