【競馬】大混戦の高松宮記念。有力馬の取捨は?

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu

 尾張名古屋を舞台にしたGI 高松宮記念(3月29日/中京・芝1200m)は、連覇を狙うコパノリチャード、昨年暮れの香港スプリント王エアロヴェロシティ、さらにマイル路線からの転戦組などの参戦もあり、春のスプリント王決定戦にふさわしい好メンバーが顔を揃えた。

外国調教馬で唯一の参戦、エアロヴェロシティ(左)も有力馬の1頭。 (C)The Hong Kong Jockey Club外国調教馬で唯一の参戦、エアロヴェロシティ(左)も有力馬の1頭。 (C)The Hong Kong Jockey Club

 見どころとして大きく挙げると3つ。
 
 ひとつは連覇を狙うコパノリチャード(牡5)の取捨である。GIとなって以降の、17回の高松宮記念で、キンシャサノキセキ(10年、11年)が唯一連覇を果たしている。このときが7歳→8歳のもので、キンシャサノキセキが晩成型だったとしても、4歳→5歳となるコパノリチャードには不利となる要素ではない。ただ、キンシャサノキセキが2年目のときは、前哨戦に選択したオーシャンステークス(GIII、中山・芝1200m)で2着を確保していたのに対し、コパノリチャードは阪急杯(GIII、阪神・芝1400m)で1番人気に推されながら6着に敗れたという点は気になるところ。自身が昨年高松宮記念を制したときが不良馬場だっただけに、不良馬場に敗戦の理由を求めようにも難しい。昨年の高松宮記念以降で勝利がない点も気がかりだ。

 続く注目点は、香港から参戦のエアロヴェロシティ(セン7)。海外からこのレースへの参戦は久しぶりのことで、昨年の香港スプリント(GI、シャティン・芝1200m)の勝ち馬という金看板を背負っての出走だ。

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