【競馬】ドバイワールドカップ、今年も日本馬に勝算あり!

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Kyodo News

「ただ、このタイプのダートは、意外に日本の馬に向く可能性も否定できません。ある程度前につけないと勝てない傾向があり、芝・ダートともに速い流れに慣れている日本の馬ならこなしても不思議はないでしょう。もちろん、それ以上にアメリカの馬にもおあつらえ向きな馬場でもあるので、そこが強敵になるとは思いますが…」

 そのアメリカからは、昨年の年度代表馬であるカリフォルニアクローム(牡4)が参戦する。カリフォルニアクロームは昨年の米国三冠のうち二冠を勝利。秋の大一番ブリーダーズカップクラシック(サンタアニタ、ダート2000m)こそ3着に敗れたが、返す刀で臨んだハリウッドダービー(デルマー、芝1800m)を勝利し、芝・ダートを問わない能力と適性の高さを示した。これは、未知の馬場で行なわれるドバイWCに臨むにあたって、大きなアドバンテージを感じさせる。

 また、地元UAE勢からは、昨年のドバイWCの覇者であるアフリカンストーリー(セン8)が連覇を狙って参戦する。3月7日に同じ舞台で行われた前哨戦アルマクトゥームチャレンジラウンド3(メイダン、ダート2000m)を快勝。昨年のチャンピオンが、今年も同様の結果を出したことは、昨年までのAWと適性が似ていることを示したといえる。

 そうなってくると、日本で芝のGIを2勝しているエピファネイアには追い風だろう。実際に、日本の芝GI馬は、前出のヴィクトワールピサのほかに、レッドディザイアも前哨戦を制しており、メイダンのAWに高い適性を示してきた。また、血統面でもエピファネイアの父シンボリクリスエスの産駒は、ダートでもしばしば大物が輩出しており、初めて挑むメイダンのダートでも十分こなすことが期待できる。

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