【競馬】過去の傾向から読み解くフィリーズレビューの穴馬 (2ページ目)

 他にも1400m戦がベストと思える馬がいますが、それ以上に気になるのは、新馬(12月21日/中山・芝1800m)、2戦目の菜の花賞(1月17日/中山・芝1600m)、そして今回(1400m戦)と、通例とは逆に、段々と距離を短縮してきているクイーンズリング(牝3歳)です。

 過去2戦は、センス抜群の競馬で快勝しました。特に前走は、不利と言われる中山・芝マイル戦の大外枠(15頭立て15番枠)発走ながら、何ら苦にせず、2馬身差の完勝劇を披露。能力があるのは明らかで、今度は1400mの距離でどんな対応のレースを見せてくるのか、とても楽しみにしています。

 ただ、クイーンズリングの狙いは、桜花賞にあると見ています。そういう意味では、ここで全力を出し切って、勝ってしまうのはどうかと思います。終始折り合いに専念し、終(しま)いで脚を伸ばして、桜花賞の出走権を得られる3着以内に入るような競馬ができれば十分でしょう。そんなレースぶりを見せてくれたら、本番ではぜひ狙ってみたいですね。

 さて、このレースの「ヒモ穴馬」ですが、やはり1400m戦の「ここが勝負」という馬を取り上げたいと思います。そんな雰囲気を持っているのは、ラッフォルツァート(牝3歳)です。

1400m戦で好成績を残しているラッフォルツァート。1400m戦で好成績を残しているラッフォルツァート。 昨夏のデビューから8戦して、そのうち7戦が芝の1400m戦。戦績は、2勝、2着4回、3着1回と、3着以内率は100%です。まさに1400m戦がぴったりと言え、おそらく陣営も同距離のレースを狙って使ってきているのではないでしょうか。

 また、このレースはおおよそフルゲート(18頭立て。昨年までは16頭立て)で行なわれます。それも、内回りのため、毎年ごちゃついて、経験の浅い馬には厳しいレースとなります。

 その点、ラッフォルツァートはすでに8戦を消化。やや多い気もしますが、少ないよりはマシです。混戦になればなるほど、そのキャリアが生きてくるのではないでしょうか。

 鞍上は、引き続きシュタルケ騎手。同騎手が手綱をとって2勝目を飾った前走(2月22日/京都・芝1400m)は、素晴らしい内容でした。ラッフォルツァートとは手が合いそうで、今回も期待できます。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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