【競馬】チャンピオンズC、古豪2騎が有力4歳勢を蹴散らす (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 一方のニホンピロアワーズも、今回と同じ舞台の東海S(1月26日)で、非常にスムーズな競馬を見せて快勝。コース実績から復活気配がうかがえる。

 実は、ニホンピロアワーズが左回りのレースに出走したのは、7歳にして東海Sが2度目のこと。おまけに、初勝利だった。というのも、陣営がかねてより「左回りには少し難がある」として、右回りのレースばかり選んできたからだ。ところが今年に入って、その東海S、さらにはダイオライト記念(3月19日/船橋・ダート2400m)と、苦手だったはずの左回りのレース、それも重賞で2勝を挙げた。

 ダイオライト記念を勝ったあと、主戦の酒井学騎手はこう語った。

「今でも(ニホンピロアワーズは)左回りだとフワッと力を抜いたり、少しもたついたりすることはありますよ。ただ、それがどこで出てくるのかがわかるようになった。そのため、こちらも対処方法が明確になって、それが成績につながっている、というのはあります。そういう意味では、注意すべき点がはっきりしている分、今は左回りのほうが乗りやすいかもしれません」

 苦手と思われた左回りが今や得手となったニホンピロアワーズ。左回りの中京競馬場に変わった今年、2012年のJCダートに続いて、2度目の栄冠を手にしてもおかしくない。

 ダート路線においては、活躍馬の息が長い。時として、ベテラン勢が大仕事をやってのけることも少なくない。「世代交代」も騒がれるダート界だが、リニューアルされた大舞台で古豪の一発に期待したい。

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