2014.12.05

【競馬】チャンピオンズC、古豪2騎が有力4歳勢を蹴散らす

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 ひとつは、脚質面。中京競馬場は2012年春に新装オープンし、ダートコースも最後の直線が従来よりも長くなって、上り坂が加わった。そして、ダート1800m戦ではスタート位置が上り坂の途中にあるため、それが出足でスピードに乗りたい逃げ馬にとっては、ちょっとした足かせとなっている。これは、逃げ切りを図りたいコパノリッキーにとっては、決して好ましい条件とは言えない。

 改装以降、今回と同じダート1800m戦で行なわれた1000万条件以上のレースは17競走あったが、逃げ切り勝ちはわずかに3回。この数字からも、逃げ馬にとっては厳しいコースであることがわかる。

 ふたつ目は、時計面。中京のダート1800m戦は、坂があるわりには時計の速い決着になりやすい。前述した17競走のうち、実に10競走が1分51秒台を切っていて、ダート1800m戦のベストタイムが1分52秒3(中山)というコパノリッキーにとっては、懸念材料となる。

 確かに、前走のJBCクラシックではコースレコードで勝っているが、盛岡競馬場のダート2000mを舞台にして行なわれたこのクラスのレース(GI)は今回を含めて2回だけ。しかも、当日は水の浮いた時計の出やすい馬場だった。時計不安を払拭するほどの強調材料にはならないだろう。振り返れば、フェブラリーSの勝ち時計1分36秒0も、過去10年の中で2番目に遅いタイムだった。

 そしてもうひとつ、コパノリッキーにとっては嫌なデータがある。昨年までのJCダートにおいて、JBCクラシック勝ち馬が振るわなかったことだ。JBCクラシックが始まった2001年以降、JBCクラシック、JCダートの両レースを制した馬は、2007年のヴァーミリアン一頭のみ。昨年、1.9倍という圧倒的な人気を誇ったホッコータルマエでさえ、JBCクラシックを快勝しながら、JCダートでは勝利を逃している(3着)。

 最後に、興味深いデータをひとつ。JCダートが新設されて以降、同年のジャパンカップの勝ち馬と、JCダートの勝ち馬の年齢が同じだったことが、過去14回中2回しかないこと(2001年のJC=ジャングルポケット、JCダート=クロフネ。ともに3歳。2011年のJC=ブエナビスタ、JCダート=トランセンド。ともに5歳)。そして今年、ジャパンカップで頂点に立ったのは、4歳馬のエピファネイアだった。何ら根拠はないものの、コパノリッキーに限らず、有力馬がそろう4歳勢の陣営としては、気になる傾向と言えるのではないだろうか。

 そうした状況を踏まえて、断然の1番人気が予想されるコパノリッキーや、活きのいい4歳勢に代わって浮上しそうなのが、実績豊富なベテラン勢である。なかでも注目したいのが、ローマンレジェンド(牡6歳)とニホンピロアワーズの2頭だ。ともに昨年、今年とGI戦線で目立った結果を残していないものの、冒頭で記したように、ニホンピロアワーズは一昨年のJCダート勝ち馬で、ローマンレジェンドは同レースで1番人気(4着)に推された実力馬。展開次第では、今回復活を果たしても不思議はない。