【競馬】史上最高のJCを制すのは「次元が違う」ハープスター (2ページ目)

 昨年は、ややメンバーに恵まれたところもありましたが、それでも、着差(2着デニムアンドルビーにハナ差)以上の完勝で、堂々としたレースぶりを披露。その競馬内容は、高く評価すべきものだったと思います。

 今年は、京都記念(6着。2月16日/京都・芝2200m)と宝塚記念(9着。6月29日/阪神・芝2200m)では大敗を喫していますが、ドバイシーマクラシック(1着。3月29日/ドバイ・芝2410m)、天皇賞・秋(2着。11月2日/東京・芝2000m)と、今回と同じ左回りの舞台では100%連対を果たしています。

 それに、東京の芝2400mという舞台は、これまで3戦3勝。最も得意としています。好スタートから、好位ですぐに折り合えるというジェンティルドンナの最大の長所を持ってすれば、3連覇という偉業も十分に果たせるのではないでしょうか。

 しかしながら、前述したとおり、今年は「史上最強」と言えるメンバーが相手となります。斤量の恩恵を受けることもないだけに、これまで以上に厳しい戦いを強いられることを覚悟しなければなりません。

 例えば、前走の天皇賞・秋では先着したものの、3着イスラボニータ(牡3歳)との勝負づけはまだ済んでいないと思います。

 天皇賞・秋、ジェンティルドンナは最内1番枠から好スタートを決めました。その後、好位置を楽にキープして、道中完璧に折り合っていました。直線ではやや狭くなるシーンがあったものの、ほぼロスなくレースを進めることができました。

 片やイスラボニータは、2コーナー手前がスタート位置で、外枠が不利とされる条件の中、15番枠からの発走。そのため、五分にスタートを切りながらも、2コーナーではどうしても外を回らざるをえなくなり、好位置に押し上げるまでに脚を使ってしまいました。そして、最後の直線でも人気(1番人気)を背負っている分、早めに仕掛けざるをえませんでした。そうした差が、最後の50mでジェンティルドンナに競り負ける要因になったと思います。

 その天皇賞・秋に比べれば、今回は枠順の影響はそれほど受けません。鞍上が乗り慣れた蛯名正義騎手に戻るのもプラス材料です。間違いなく、ジェンティルドンナを脅かす一頭になると思います。

 この他にも、鞍上の手替わりによって、激変する可能性を秘めているエピファネイア(牡4歳)も、ジェンティルドンナにとっては不気味な存在。加えて、天皇賞・秋で鮮やかな勝利を飾ったスピルバーク(牡5歳)は、実際にジェンティルドンナに完勝。いよいよ本格化して、さらなる成長が見込めます。

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