2014.11.21

【競馬】マイルCS、過去のデータから浮上した2頭の穴馬

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

 トーセンラーについては、今年のレースぶりが冴えない。昨年は、GII京都記念(2013年2月10日/京都・芝2200m)を勝利し、GI天皇賞・春(2013年4月28日/京都・芝3200m)でも2着と健闘していた。だが今年は、いまだ未勝利。得意の京都でも、取りこぼすレースが続いている。6歳となって、年齢的な衰えが出てきているのかもしれない。昨年のような快勝劇を期待するほどの勢いはなさそうだ。

マイルCSで一発の可能性を秘めるレッドアリオン。 主役2頭が不安材料を抱えているのであれば、伏兵陣がマイル王の座を手にするケースは十分に考えられる。そこで、過去10年の勝ち馬から、今年チャンスのありそうな伏兵を探ってみた。すると、興味深いデータがひとつ見つかった。

 そのデータとは、過去10年の勝ち馬の「臨戦過程」。10頭の勝ち馬の前走を見ると、なんと7頭が東京競馬場のレースを使っている。対して、前走が京都競馬場だった馬は2頭しかいない。そして残りの1頭は、中山競馬場のレースから挑んでいた。

 このデータを踏まえると、東京競馬場を経由して参戦する伏兵たちが面白そう。そこで浮かび上がるのが、レッドアリオン(牡4歳/父アグネスタキオン)と、サンレイレーザー(牡5歳/父ラスカルスズカ)だ。

 レッドアリオンは、前走GIIIの富士S(3着。10月25日/東京・芝1600m)から参戦する。同馬は、冒頭にも挙げた有力馬、重賞6勝を誇るクラレントの弟で、デビューから期待されてきた逸材。スタートの出遅れ癖や、気性面の難しさといった課題を抱えながらも、3歳時はNHKマイルC4着など、能力の一端を見せてきた馬だ。

 陣営によれば、まだまだレッドアリオンの課題は解消していないようだが、それでも今秋はレースぶりが改善。9月に下級クラスの一戦を楽勝すると、富士Sでは、スローペースを後方からラスト600m32秒8の末脚で追い込んだ。少しずつではあるが、スタートや折り合いに進境を見せており、いよいよ真価を発揮しそうな状況にある。

 もしもミッキーアイルが、早いペースで飛ばした場合、気性の難しいレッドアリオンにとっては、折り合いがつきやすい。スタートをうまくこなして、道中もスムーズに運べれば、この馬の未知なる能力がGIの舞台で爆発する可能性は十分にある。