2014.08.27

【競馬】好調ハービンジャー産駒の次なる期待馬は?

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 サンマルティンを所有するキャロットファームの永島一樹氏も、この若駒の素質を絶賛する。

「デビューに向けて育成していく中で、スタッフから『モノが違う』という評価が出てきました。父のハービンジャーは2000m以上の中・長距離で活躍しましたから、サンマルティンも当然クラシック戦線を見据えています」

 サンマルティンは当初、6月デビューを目指して、5月に美浦の国枝栄厩舎に入厩した。しかしそこで、馬自身の気持ちにゆとりがなくなってしまったという。そのため、一旦リフレッシュの放牧に出されたが、負傷などを抱えていたわけではないので、放牧先のノーザンファーム天栄(福島県)でコンスタントに乗り込まれた。そして、心身ともに良化した8月上旬、再入厩を果たした。

 再入厩後は順調で、8月17日の追い切りでは元気な走りを披露。水分を含んだ重い馬場の中、坂路800mを54秒4の自己最高タイムで駆け抜けた。2歳馬全体で見ても、この日2番目の好時計だった。

「姉のディアデラマドレも、2~3歳時は気持ちが幼く、能力だけで走っていました。サンマルティンもそういう面があったので放牧に出しましたが、これによって、我慢がきくようになってきましたね。体はすでに仕上がっており、早ければ8月31日の2歳新馬(新潟・芝1600m)でデビューする予定です」(永島氏)

 能力の高さは間違いないサンマルティン。精神的な部分での成長がともなえば、確実にターフを沸かしてくれる存在になるだろう。母が成し得なかったGI制覇を目指して、いよいよデビューのときを迎える。