【競馬】「2強」に不安? 札幌記念でこそ気になる伏兵馬

 一方、ハープスターの場合は、斤量面では恩恵を受けているものの(52kg。古馬牡馬=57kg、古馬牝馬=55kg)、小回りコースの対応が大きなカギになりそうです。

 なにしろ同馬は、これまで最後方からレースを進める極端な競馬ばかりしてきました。おそらく今回も、次の凱旋門賞を意識して、そのスタイルは変わらないでしょう。それで、直線の短いコースで届くのか。3コーナーあたりから早めに仕掛けていくとしても、小回りコースで大外をまくっていくのは、相当な負担があり、かなりのコースロスを伴います。3歳牝馬にとっては、厳しい条件です。

 それに、斤量差があるとはいえ、相手は古馬の一線級。これまで戦ってきた相手とは、レベルが違います。今までのように後方一気の競馬では、展開の助けなどが必要かもしれません。

 また、前走のオークス(2着。5月25日/東京・芝2400m)に続いて、最終追い切りでも落鉄(※)したことが少し気になります。落鉄するにはいろいろなケースがあるので、一概には言えませんが、もしもツメに不安が出ているのだとすると心配です。本当によくなるまでには時間を要しますし、レース中に再び落鉄することも考えられます。

※馬の蹄(ひづめ)を保護するために用いられる金属製具・「蹄鉄(ていてつ)」と呼ばれるものがレース中などに外れて落ちること。人間に例えるならば、陸上競技で靴が脱げるのと同じようなもので、競走能力の低下につながることもある。

札幌記念連覇を狙うトウケイヘイロー。札幌記念連覇を狙うトウケイヘイロー。 さて、今回の「ヒモ穴馬」には、トウケイヘイロー(牡5歳)を取り上げたいと思います。小回りコースと言えば、やはり先行馬に注意が必要でしょう。

 何より、トウケイヘイローはこのレースの昨年の覇者です。無論、昨年は函館競馬場での開催で、さらに雨による極悪馬場の巧拙が大きく影響した結果ですから、競馬場も、条件も異なる今回は、その実績をそのまま鵜呑みにはできません。が、同馬が持っているスピードと、その持続力は相当なものです。

 昨年の札幌記念を制したあと、天皇賞・秋(2013年10月27日/東京・芝2000m)では、女傑ジェンティルドンナに早めに詰め寄られて失速(10着)。年明けの中山記念(3月2日/中山・芝1800m)では痛恨の出遅れで6着と、国内戦では散々な結果に終わっています。それでも、前走のシンガポールのレース(5月18日/芝2000m)では、久しぶりにこの馬らしい競馬を見せて4着と健闘。復調気配が見られます。

 加えて、同レースでは初めて手綱を取った四位洋文騎手との息も合っていました。四位騎手は当たりが柔らかくて、ハミを遊ばせる(馬と喧嘩をしないような乗り方)のがうまいジョッキーです。トウケイヘイローとっては、武豊騎手に続く、手の合うパートナーと言えるのではないでしょうか。

 そんな四位騎手に導かれたトウケイヘイローが、果敢にハナに立って、道中効果的に息を入れ、終(しま)いに再び加速する――昨年のようなレースを今年も再現して、その強さを改めて証明してほしいものです。

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