【競馬】「オークス向き」の馬とは、どんなタイプか (3ページ目)

  • text by Sportiva

――先ほど、オークスでは引っかからずに、リラックスして走ることが重要だとおっしゃっていました。そうすると、桜花賞向きか、オークス向きか、馬の性格的な部分に左右される面もありますか。

嶋田 それは、一概には言えないね。かつて、ナスノカオリという馬と、ナスノチグサという馬の主戦騎手を務めていたんだけど、この2頭は父パーソロン、母ナスノホシという全姉妹ながら、性格がまったく違っていた。姉のナスノカオリはのんびりした性格で、妹のナスノチグサはうるさい気性だった。

 ならば、ナスノカオリのほうが長距離向きで、ナスノチグサのほうが短距離向きと思いがちだけど、ナスノカオリが勝ったのは桜花賞(1971年)で、オークスは10着と惨敗だった。片や、落ち着きのないナスノチグサがオークス(1973年)を制した。それぞれの結果を分けたのは、体形だった。ナスノカオリは引き締まった短距離向きの体形で、ナスノチグサは馬格があって胴長の長距離向きの体形をしていた。

――さて、今年のオークスについてお話を聞かせてください。今回は、桜花賞を快勝したハープスター(牝3歳)という断然の存在の馬がいますが、同馬をどう評価していますか。

嶋田 桜花賞では最後方から圧巻の競馬を見せた。GIという舞台で、あれだけすごい脚を使える馬はなかなかいないよ。昔はあそこまで切れる馬だと、「距離が問題」と不安視されることもあったけど、ハープスターには関係ないだろうね。祖母がベガ(1993年桜花賞、オークス制覇)と血統的にも問題ないし、何より素材が違う。オークスでも、ハープスターが負けることは、ほぼないと思う。

――いくら直線が長い東京コースとはいえ、スローペースになりやすいオークス。桜花賞と同じように最後方からの競馬になると、今度は「差し切れないのではないか?」という声も挙がっています。

嶋田
 もし自分がハープスターに乗っていたら、もう少しいい位置で競馬ができるように早い段階から教えていると思う。スローペースになって、そこで初めて早めに上がっていこうとしても、馬はすぐに反応してくれないからね。とはいえ、ハープスターのことを誰よりもよく知っているのは、川田将雅騎手。同馬の能力を出すには、あの競馬が一番合っているのだろう。

 オークスでも同様のスタイルには変わりはないと思うけど、桜花賞よりはペースが緩い分、もう少し前目の位置につけるかもしれない。桜花賞ではレースが流れていたから、最後方になった、という感じもするからね。まあ、何にしても陣営が凱旋門賞挑戦を考えているくらいだから、相当な馬。ダービーに出ていても勝つチャンスがあったと思うし、それほどの馬がオークスで負けるのは考えにくい。

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