【競馬】高次元の中山記念、「怪獣」エアソミュールが大暴れの予感

 今回は休み明けで、1戦しか経験していない中山コース(3着1回)。そのうえ、ドバイ遠征に向けての壮行レースという位置づけで、目標はまだ先にあります。さらに、直前に騎手が乗り替わることになりました(主戦の福永騎手が騎乗停止。今回の鞍上は横山典弘騎手)。こうしてみると、懸念材料は結構ありますが、身が入って、格段に成長した今のジャスタウェイなら、決して恥ずかしい競馬はしないでしょう。中山記念を勝ってドバイワールドカップを制したヴィクトワールピサのように、強い競馬を見せてドバイに向けて勢いをつけてほしいものです。

 ジャスタウェイの他にも、八大競走(※)の勝ち馬が2頭出走しています。皐月賞馬のロゴタイプ(牡4歳)と、桜花賞馬のアユサン(牝4歳)です。それぞれ、半年以上の長期休養明けになりますが、無視するわけにはいきません。復帰戦でどんな走りを見せるのか、チェックすべきでしょうね。ただ今回は、この2頭以上に気になる存在がいます。名手・武豊騎手が手綱をとるトウケイヘイロー(牡5歳)と、目下4連勝中のアルキメデス(牡5歳)です。

※皐月賞、ダービー、菊花賞、桜花賞、オークス、天皇賞の春・秋、有馬記念。GIの中でも伝統があり、格式が高いとされるもの

 トウケイヘイローは、昨秋の天皇賞でジャスタウェイに完敗(10着)していますが、そのときは1番人気のジェンティルドンナに"大名マーク(強力な先行馬にぴったりとマークにつくこと)"をされて、かなり厳しい競馬を強いられました。自分のリズムで競馬ができれば、昨夏の大ブレイク時や暮れの香港カップ(2着。12月8日/香港・芝2000m)のときのような、終盤で再度加速する驚異の逃げが見せられるはずです。

 特に今回の中山・1800mというコースは、内回りの"オーバルコース(ふたつの直線と4つのコーナーがある楕円コース)"で、トウケイヘイローにとって走りやすいと思います。ここを勝って、再び連勝街道をひた走っていっても不思議ではありません。

 一方、アルキメデスは昨年、4歳になってから4連勝中と、まったく底を見せていません。前走もオープン入りしたばかりで、重賞の朝日チャレンジカップ(12月7日/阪神・1800m)を快勝しました。本当の意味で"一線級"と対戦するのは今回が初めてとなりますが、想像以上の走りを見せてくれる可能性があります。それほどの"素材"だと思っています。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る