【競馬】共同通信杯、伏兵ピオネロが評判馬を蹴散らす

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 3歳クラシックの行方を占う注目の一戦、共同通信杯(東京・芝1800m)が2月16日に行なわれます。

 同レースは、クラシック開幕前に東京競馬場で開催される唯一の3歳重賞。のちの日本ダービー(東京・芝2400m)を見据えて、関係者が「同舞台を経験させておきたい」という素質馬が毎年こぞって参戦してきます。実際、このレースを経験したクラシック好走馬が過去には何頭も出ています。

 今年の3歳牡馬は、2月9日に行なわれたきさらぎ賞(京都・芝1800m)の1、2着馬、トーセンスターダム(牡3歳)とバンドーワゴン(牡3歳)、若駒S(1月25日/京都・芝2000m)を勝って3連勝を飾ったトゥザワールド(牡3歳)、そして、負傷により皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)に間に合うかどうかはわかりませんが、京成杯(1月19日/中山・芝2000m)を制したプレイアンドリアル(牡3歳)あたりが上位グループと目されています。共同通信杯では、1勝馬も多数出走しますが、これらに迫る馬が現れそうな気がします。

 その筆頭候補と言えるのが、ここまで4戦3勝のイスラボニータ(牡3歳)でしょう。阪神ジュベナイルフィリーズ(2013年12月8日/阪神・芝1600m)で、負けて強しの競馬を見せたハープスター(牝3歳)に敗れたのが、唯一の敗戦(新潟2歳S2着。2013年8月25日/新潟・芝1600m)。メンバー中、ただ一頭の3勝馬で、実績的には断然の存在です。

 さらに、前走の東スポ杯2歳S(2013年11月16日/東京・芝1800m)では、前出のプレイアンドリアルをはじめ、ラジオNIKKEI杯2歳S(2013年12月21日/阪神・芝2000m)を勝ったワンアンドオンリー(牡3歳)、同3着馬で今回のレースにも出走するサトノアラジン(牡3歳)、そしてゆりかもめ賞(2月10日/東京・芝2400m)を圧勝したラングレー(牡3歳)など、そうそうたるメンバーを負かしています。3勝という実績だけでなく、その内容から見ても、もしここを勝てば、きさらぎ賞を無敗で制したトーセンスターダム以上の評価を得られるのではないでしょうか。

 ただし、イスラボニータはすでに重賞勝ちを含むオープン2勝馬。クラシック出走のための賞金は十分に獲得しています。そのため、クラシックから逆算してレースを使ってきていると思うので、休み明けの今回、いきなり目一杯に仕上げてきているとは思えません。馬体重の増減や直前の気配などに注意を配る必要があるでしょうね。

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