【競馬】東京新聞杯、人気薄ヴィルシーナの「大駆け」に期待 (3ページ目)

 まず、ひとつは、前走のジャパンカップ(2013年11月24日/東京・芝2400m)のレースぶりがよかったからです。結果は7着でしたが、果敢に先行して終(しま)いもしっかりと伸びていました。後方の馬にかわされてから、差し返すシーンまでありました。この競馬を見たときに、「牡馬の一線級相手でも、条件さえそろえば、十分に戦えるのでは」と思いました。

 ふたつ目は、今回のレースが「マイル戦」だからです。3歳時にクラシックの王道を歩んできたことで、ベストは2000m以上のイメージがありますが、僕が見る限り、中距離のレースでは鞍上の苦悩がうかがえます。ややかかり気味のヴィルシーナをなんとかなだめて、やっとのことでタメを作っているように見えます。ならば、流れの速くなるマイル戦のほうが綺麗に折り合うのではないかと思うわけです。

 実際、唯一のGI勝利はマイル戦。もうひとつの重賞勝ちも東京マイルのクイーンC(2012年2月11日)でした。昨年の安田記念で8着に敗れたのは、GI(ヴィクトリアマイル)で激走したあとの疲れが残っていたのでしょう。

 ヴィルシーナが最高のパフォーマンスを発揮できるのは、間違いなくマイル戦だと思います。人気を落としている今回、一発あっても不思議ではありません。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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