2013.12.17

【競馬】吉井理人「メッツか巨人か。僕の人生を決めた有馬記念」

  • 河合力●構成 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

吉井理人(よしい・まさと)/1965年4月20日、和歌山県出身。箕島高から84年にドラフト2位で近鉄に入団。近鉄時代は主にクローザーとして活躍し、88年に24セーブを挙げ最優秀救援投手に輝く。95年にヤクルトに移籍し、先発投手として3年連続2ケタをマーク。98年からメジャーに移籍し、メッツなど5年間メジャーでプレイし32勝を挙げた。その後、日本球界に復帰し、07年に現役を引退。08年から5年間、日本ハムの投手コーチを務めた。また現役時代から競馬への造詣が深く、今年、念願がかないJRAの馬主となった。 ということで有馬記念ですが、僕は1991年と1997年のレースがとても印象に残っています。1991年はメジロマックイーンが断然の1番人気で、しかも騎手は「天才」と謳(うた)われた武豊騎手。そこで僕は、メジロマックイーンから人気薄に流してみました。これも、ほとんど勘でしたね。

 それで、流した人気薄の馬がダイユウサクとオースミシャダイだったんです。すると、ダイユウサクがまさかの大金星を挙げて、メジロマクイーンが2着。あれには本当にびっくりしましたけど、(馬連7600円の高配当が的中して)うれしかったですね。

 1997年は、ちょうど自分がFAを取得して、メジャーリーグのニューヨーク・メッツに行こうか、それとも巨人に移籍しようか悩んでいた年。そのときの有馬記念では、前からファンだった藤田伸二騎手が手綱をとるシルクジャスティスを買いました。

 シルクジャスティスの枠は、7枠。帽子の色はオレンジでした。メッツのチームカラーです。それで、「これでシルクジャスティスが勝ったら、メッツに行こう」と何となく考えていたら、本当にシルクジャスティスが優勝。アメリカ行きを後押ししてくれましたね。でも、巨人のチームカラーもオレンジだったんですよね。そのことは後から気づきました(笑)。

 さて、今年の有馬記念に話を移しましょう。馬券を考える上で、やはりオルフェーヴル(牡5歳)は外せないのではないでしょうか。実力的にはどう考えても一枚上ですから。個人的には、2011年の日本ダービー(東京・芝2400m)をオルフェーヴルが勝ったときに、「単勝オッズが3.0倍もつくならチャンス」と考えて当たった思い出もあるので、ぜひ有終の美を飾ってほしいものです。

 それと、やはり有馬記念は特別なレースですから、「夢」を買いたいですよね。そこで僕が気にしているのは、ナカヤマナイト(牡5歳)。人気のオルフェーヴルやゴールドシップ(牡4歳)に隠れがちですが、この馬も父はステイゴールドですよね。ステイゴールドの子は有馬記念をはじめ、中山競馬場の芝2500mが強いですから。面白い存在だと思います。