【競馬】エリザベス女王杯、うま味は「人気薄」のハナズゴール

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 秋のGIシリーズが再開。11月10日に行なわれるのは、牝馬のGIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)です。

 以前は、牡馬クラシックの菊花賞のような位置づけで、3歳"牝馬三冠"の最終戦として、芝2400mで行なわれていました。それが、1996年から古馬牝馬との混合戦(3歳以上)となり、距離も2200mに短縮されて開催されるようになりました。あれからもう、17年の時が経つんですね。今では、3歳牝馬と古馬牝馬の"統一女王決定戦"としてすっかり認知され、毎年熾烈な戦いが繰り広げられています。

 ただ、今年も「最強牝馬」のジェンティルドンナ(牝4歳)がジャパンC(11月24日/東京・芝2400m)に参戦予定。実際のところは、「暫定女王決定戦」と言えるかもしれませんが、もし今回、ジェンティルドンナと未対決の3歳馬が勝った場合は、その馬とジェンティルドンナがどこかで対戦してほしいものですね。

 さて、今年のエリザベス女王杯ですが、3歳馬は計7頭が参戦します。そのうち人気は、二冠馬(オークス、秋華賞)メイショウマンボ(牝3歳)と、秋華賞4着で重賞2勝のデニムアンドルビー(牝3歳)でしょう。実績的には申し分ありませんからね。とはいえ、ともに目標は秋華賞(10月13日/京都・芝2000m)だったと思いますし、秋華賞の前には極悪馬場のローズS(9月15日/阪神・芝1800m)で激走しています。ピークを再度作るのは極めて大変なことで、この秋すでに激しいレースを2回も消化していては、余力が残っているのか、やや不安がありますね。

 ならば、ここを目標にしてきた古馬のヴィルシーナ(牝4歳)のほうに、一日の長があると思います。

 昨年の3歳"牝馬三冠(桜花賞、オークス、秋華賞)"すべての2着馬で、今春のヴィクトリアマイル(5月12日/東京・芝1600m)で悲願のGI制覇を果たしたヴィルシーナ。この秋最大の目標は、エリザベス女王杯であることは間違いありません。

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