【競馬】
レパードSに挑む横山典騎手。ハイパーチャージで偉業達成なるか

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 8月4日は、新潟、小倉と東西で重賞が行なわれます。注目は、新潟のレパードS(ダート1800m)です。今年で5回目という新しい重賞ですが、第1回覇者のトランセンド、第2回優勝のミラクルレジェンド、そして昨年の第4回を制したホッコータルマエと、のちのGI馬や重賞勝ち馬を次々に輩出している、3歳馬ダート戦の"出世レース"です。それだけに、今回も見逃せません。
まだ幼さが残るものの、レースでは圧巻の走りを見せるハイパーチャージ。まだ幼さが残るものの、レースでは圧巻の走りを見せるハイパーチャージ。
 現段階で3歳世代ナンバー1のダート馬といえば、7月10日に大井競馬場で行なわれたジャパンダートダービー(ダート2000m)を勝ったクリソライト(牡3歳)でしょう。今回、そのクリソライトは出走しませんが、同馬に迫る可能性のある実力馬がこぞって参戦します。なかでも注目しているのは、前走の1000万条件特別で、古馬相手に差し切り勝ちを収めた、ジェベルムーサ(牡3歳)とインカンテーション(牡3歳)の2頭です。

 この時期の条件戦は、クラス再編成後のため、4歳降級馬(上のクラスにいた馬)も多く出走していて、レースのレベルは高くなります。1000万条件戦なら、もともと1600万条件にいた馬が出走することもあり、そのレベルのレースを勝ったとなれば、事実上3歳世代では重賞級と言えるでしょう。実際、ジャパンダートダービーで2着だったエーシンゴールド(牡3歳)も、前走で古馬混合の1000万条件戦を勝ち上がっての好走でした。

 ジェベルムーサは、まだ幼さが残っていた昨秋のデビュー戦(11月4日/東京・ダート1600m)を勝ったときから、「これは走る馬だな」と思っていました。その後の2戦は惜敗しましたが、休養明けで500万下のレースを快勝(4月20日/東京・ダート1600m)。重賞のユニコーンSは負傷で取り消したものの、復帰戦となった前走の古馬混合の1000万条件特別(7月7日/福島・ダート1700m)では、一頓挫を感じさせない走りを見せました。

 小回りの福島も器用に立ち回って、気性の成長もうかがえました。後方から徐々に上がっていって、最後に前を行く2頭を差し切ったレースぶりは圧巻でした。能力を秘めていた素質馬が、まさにその素質を開花させた瞬間に思えましたね。

 今回の新潟・ダート1800mの舞台は、同じ左回りの東京・ダート1600mで高い実績を持つこの馬にとっては、好条件です。前走よりも断然に競馬はしやすいはずで、勝ち負け必至だと思います。

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