2013.04.11

【競馬】息子ロゴタイプは皐月賞本命。
未冠のローエングリンが種牡馬で成功したワケ

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

 現在ローエングリンを繋養するレックススタッドの海老原雄二氏は、同馬が種牡馬として成功した理由をこう分析する。

「ローエングリンは種牡馬として成功するために大切な要素を数多く備えています。例えば、2歳から8歳までコンスタントに走り続けたタフさと成長力。あるいは、500kg弱の、大き過ぎず小さ過ぎない理想的な馬体。そして何より、高いスピード能力。これらを併せ持つローエングリンの子が走っても、何ら不思議はありません」

 さらに、ローエングリン産駒が活躍できた理由として、サンデーサイレンス系牝馬との相性の良さが挙げられる。ロゴタイプ、ゴッドフリートの母父はともにサンデーサイレンスであり、同じくローエングリン産駒で、昨年11月の新馬戦を快勝したトウショウプライドも、母父はサンデーサイレンス産駒のジェニュインである。

「スピード豊かなローエングリンですが、一方で瞬発力勝負が苦手で、現役時代はゴール前で他馬のキレに屈するケースがありました。GIで僅差負けが多かったのは、この要因が大きかったのではないでしょうか。しかし、サンデーサイレンス系牝馬との組み合わせで、足りない瞬発力をうまく補い、ゴール前での勝負強さを生み出していると思います」(海老原氏)

 種牡馬サンデーサイレンスの大成功により、日本にはサンデーサイレンスの血脈を持つ牝馬があふれかえっている。その中で、“非サンデー系”の種牡馬に寄せられる期待は大きい。その一頭であるローエングリンが、サンデー系牝馬と好相性であることは、今後の可能性をますます膨らませる。

 自身が持つ世界的良血を、種牡馬として見事に花開かせたローエングリン。はたして、種牡馬の“異端児”は今後、一体どれだけの名馬を日本競馬に送りこむのか。その期待を胸に秘めながら、まずは皐月賞に挑むローエングリンの「愛息」ロゴタイプの走りに注目したい。