【競馬】東京新聞杯は、持久力あるクラレントが突き抜ける!? (2ページ目)

 こうした展開が予想される中で、正攻法の競馬が嵌(はま)りそうなのが、ドナウブルー(牝5歳)です。このレースと同じ舞台で行なわれた、昨年のヴィクトリアマイル(5月13日)で2着と好走。同じく左回りの芝マイル戦、関屋記念(8月12日/新潟)では、1分31秒5のレコード勝ちを収めています。そのうえ、昨秋のGIマイルCS(11月18日/京都・芝1600m)でも3着と、最近の重賞実績では頭ひとつ抜けた存在です。

 それでいて、負担重賞はわずか54kg。牡馬56kgより2kg軽く、前述のガルボなど重賞勝ちのある馬とは3kg~5kgの差があります。この差が、最後の坂を上がった勝負どころでモノを言いそうです。鞍上は、内田博幸騎手。先週、根岸Sで2着と好走したガンジスと同じムードを感じます。

 ところで、このレースの「ヒモ穴馬」ですが、今回はクラレント(牡4歳)を挙げたいと思います。

 クラレントは昨秋、今回と同じ舞台の富士S(10月20日)で、早めに先頭に立つと、そのまま押し切って快勝。最後の持久力勝負も苦にしませんでした。

 そして、その富士Sでクラレントに初めて騎乗したのが、今回も手綱をとる岩田康誠騎手でした。初騎乗の馬で勝った場合、ジョッキーはその馬に対してかなりいいイメージが残ります。もともとNHKマイルC(5月6日/東京・芝1600m)で3着という力のある馬ですが、岩田騎手からはそれ以上のこだわりをクラレントに抱いた印象がうかがえます。

 ここ2戦は敗れているものの、振り返れば、2走前のキャピタルS4着(11月25日/東京・芝1600m)はマイルCSを除外されてのスライド出走で、前走の阪神カップ5着(12月24日/阪神・芝1400m)もこの馬には少し急がしい1400m戦と、ともに敗因ははっきりしています。

 しかし今回は、東京新聞杯に的を絞っての参戦。クラレントの巻き返しは十分で、今やJRAのナンバー1ジョッキーと言える、岩田騎手の手綱さばきにも期待が持てます。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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