【競馬】東京大賞典、ハタノヴァンクールが2012年を締めくくる! (2ページ目)

 まず、前走は1番人気で不可思議な敗戦(4着)を喫したローマンレジェンド。いかに名手のミルコ・デムーロ騎手といっても、一瞬の判断が明暗を分けるGIの舞台で、初騎乗というのが微妙に影響したのかもしれませんね。

 しかし今回は、気心が知れた主戦の岩田康誠騎手に戻ります。大井の砂も、パワータイプのローマンレジェンドには合いそうです。なにしろ、半姉のミラクルレジェンド(牝5)が今年、同じ大井で行なわれたJBCレディスクラシックで連覇を達成。血統的な裏づけもあります。東京大賞典では、ジャパンカップダートでの汚名返上を期待できるのではないでしょうか。

 では、このレースの「ヒモ穴馬」ですが、先ほど触れた大井の特性、つまり意外に広くて、馬場が重く、長い直線に対応できるかどうかがポイントになります。それらは非常に特徴的な条件なので、重要視されるのは馬場適性です。そこで注目したいのが、東京大賞典と同じ条件のジャパンダートダービー(7月11日)を勝っている、ハタノヴァンクール(牡3)です。

 スタートしてからはあまり前に行けない面がありながら、仕掛けてからは長く良い脚を使って、春には勝ち星を積み重ねていました。例えるなら、菊花賞や有馬記念を勝ったゴールドシップのようなレースぶりです。これは、本当に抜けた力がなければできない芸当です。ジャパンダートダービーでも、同じような競馬で制しました。

 ジャパンダートダービー後、休養明けの秋初戦となるみやこS(京都・ダート1800m)でも、古馬相手にどんな競馬をするのか注目していました。ところが、春の強さは見る影もなく、大敗を喫しました。ジャパンダートダービーが開催されたのが7月で、暑い夏の入り口で目一杯走ったことが影響したのでしょう。馬体を立て直すのに時間がかかっているような、そんな負け方でした。

 そして、前走のジャパンカップダート。またも8着と敗れましたが、内容はかなり良くなっている印象を受けました。次は秋3戦目で、そもそも「目標は東京大賞典」だったのではないか、と思えるローテションにも好感が持てます。間違いなく、過去2戦以上の走りが見込めると思います。

 主戦の四位洋文騎手が騎乗停止となって、誰が騎乗するのか気になっていましたが、鞍上は有馬記念を制した内田博幸騎手に決まりました。地方・南関東出身の内田騎手にとって、大井競馬場はまさに庭同然で、ますます期待が膨らみます。

 何度も乗っているコースは、仕掛けどころやペース配分、その他あらゆる面で有利に働きます。前にも触れたとおり、一瞬の判断が明暗を分けるGIの舞台で、内田騎手の鞍上は心強い限りです。東京大賞典では、強いハタノヴァンクールの復活劇が見られそうです。

有馬記念も獲った! 今年最後のGIもお任せください!!
東京大賞典◎○は想定30倍!!

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