【競馬】注目の札幌2歳S、来年のクラシック馬がここから生まれる!?

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Nikkan sports

 しかもこの2頭は、クラシックとは縁がない弱小厩舎に管理されているわけではない。トーセンパワフルはウオッカやヴィクトワールピサなどを育てた角居勝彦厩舎で、ラウンドワールドはベガやブエナビスタなどを大成させた松田博資厩舎。クラシックを知り尽くした2大厩舎のスタッフが高く評価するのだから、それ自体に重みがある。

 そして関係者の間でも、ここまで勝ち上がった2歳馬の中では「この2頭が、レースぶりのインパクトでも、血統面でのレベルの高さでも、頭ひとつ抜けている」(競馬専門紙記者)という声が多い。

 もし、明日9月1日に行なわれる札幌2歳Sで、この2頭が期待に違わぬデッドヒートを演じたなら、昨年のグランデッツァやゴールドシップ以上の存在感で、今後のクラシックロードをリードしていくことになる。むろん、その可能性は高く、ひょっとすると日本で最も早い新馬戦の出走馬からダービー馬が生まれるという、過去に例のない快挙が起こることもあり得る。

 はたして「2強対決」を制するのはどっちなのか。はたまた第3の馬が割り込むのか。高レベルだった昨年同様、今年も本格的なクラシックへの熱戦がここから始まる。

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